yoruの記録

雑記ブログに見せかけてほとんどサッカー(Liverpool,Dortmund)の話。

【Bundesliga Highlight】23/24ブンデスリーガ 第2節 ボルシアMG×レバークーゼン レビュー


さて、今節もレバークーゼンが面白そうなので観ている。

 

スタメン

相手はボルシアMG。チームを大きく引っ張っていたテュラムが移籍し、さらにエースだったホフマンは相手レバークーゼンに。評価の高いコネも移籍の噂が絶えず、2年目の板倉がチームの顔になっちゃいそうなチームである。ちなみにコネはケガでしばらくいない。

レバークーゼンのスタメンは前節とかわらず。そういやアズムンが移籍してテラ獲得してた。ガチやん。やめてくれや。

 

逃げるレバークーゼン、ズラせないボルシアMG

ボルシアの守備は5-2−3ライプツィヒ戦を踏まえて、レバークーゼンの立ち位置に噛み合わせた方がいいという判断だろうか。ライプツィヒ戦のように、ライン間のヴィルツとホフマンにはHVが着いていくという事が決め事になっていた。そこで前を向かせないことが第一優先であるのは側から見ても自明である。

 

それに対して、レバークーゼンの対応が早い。まずコスヌが右SBの位置に立つように。5-2−3で守るボルシアからすると右SBの位置は遠く捕まえづらい。コスヌがそのまま運んでいくと、ジャカ、パラシオス、ホフマンの中央の密集を作りレイオフで前を向き、ヴィルツがホフマンを捕まえにいったHVの位置まで流れて抜けていく。ボルシアからするとそもそも捕まえづらいレバークーゼンHVにボールと時間を持たれ、さらに中央からジャカ、パラシオスが寄っていくのに加え、ホフマンもHVから逃げていく。一方、中央からボニフェイスは動かず、さらに大外にはフリンポンもいるため、最終ラインをズラせないようになっている。よって捕まえに行って空いたところを後手後手で使われていくことになる。

 

それにヴィルツが左に開くことも多かった。これもボルシアの守備から逃げるため。ヴィルツのいた内側にはグリマルドがスッと入っていく。CBから楔を受けても普通にターンできるからタチが悪い。ちなみにヴィルツが大外でフリーになるとボニフェイスに向かって高精度のクロスが飛んでくる。卑怯やぞ。

 

ちなみに逃げていくレバークーゼンの選手を放置して自陣に引っ込んでいても、狭い中でヴィルツが大暴れする仕様になっている。15分のシーンとか。ファウルになっちゃったけど。

ということで失点は時間の問題でした。押し込んだ末に右のペナ角に立っていたジャカから逆サイドのグリマルドへ。グリマルドがヘディングで折り返し最後はボニフェイス。押し込んで幅を使って振り回す基本のようなこうげきであった。ジャカとパラシオスの立ち位置が前節から入れ替わっているのはこれを狙ってたのかな。利き足の問題。

 

 

BMGの攻撃はトランジションから。前線3枚がいかに時間を作れるかが攻撃の鍵となっている。前節から思ったけどもレバークーゼンHVの稼働範囲がとても広い。選手個人の能力だけども、それを当然として共有されているから、前線のプレスも積極的である。しかもフリンポンの走力はHVの裏を埋めるというところでも役に立つ。ということで今節もひたすらレバークーゼンが押しこみ、BMGがボールを奪ってカウンターを仕掛けようとするけど、レバークーゼンHVに止められまくるという展開が続く。

 

BMGの攻撃で有効だったのは、HVWBに渡しそのまま内側のレーンを上がっていくという形。レバークーゼンのプレスはWBにはWBが、3バックには3トップが見て、中央はパラシオスとジャカの2人で管理しているので、瞬間的に内側の人数を増やし、ジャカ、パラシオスの管理を増やすというのはビルドアップで効く。が、この試合ではWBが潰されてしまったり、そもそもボールを持てる回数が少なくチャンスまでは結びつかなかった。

前半の終わりになんとかエングムがファウルをとってセットプレーを獲得したが、そのセットプレーからフリンポンに運ばれ、ファウルセットプレー失点の流れは悲しいものがあった。前半2−0

 

 

 

後半、BMGはより積極的にプレスに出るように。3CB2ボランチを捕まえにいく。そうした時のレバークーゼンの対応はシンプルで、ボニフェイスに蹴っちゃう。しかも中央ではなくサイド(左サイドが多い)に流れてフィジカルでの勝率と跳ね返された時のリスクを両立しているのがニクい。

で後半はよりトランジションが増え、全体的に間延びするような展開に。で、輝くのがヴィルツである。中央で受けるとプレッシャーが弱い中央をするすると進み、最後はボニフェイスへ完璧なスルーパス3−0に。

 

また後半になってBMGも右HVのフリードリヒが右SBの位置まで開き、3トップに対して4バックになる可変から前進を企んでいたが、前線の動き出しが少なく、サイドでもボールを持ってもその先が繋がらない状況になっていた。ノイハウスが1人ライン間で動き回っていたが報われず。もう1人ぐらいライン間で仕事ができる人が欲しそうであった。

 

おわりに

レバークーゼンブンデスの中では圧倒的な完成度と言っていい。ボール保持から前進、フィニッシュまで結構悪魔的なチームである。その中でヴィルツが結構どこでもエグいことする人になっている。全部に絡める人。ちょっと前まで中央でターンからフィニッシュまで絡めますみたいなタイプだったのに。ピッチ全体に影響力を与える人になっている。プレミア上陸の日も近い。またCBのタイプと行ってるフットボールの内容も合致しているので隙が少ない。懸念点は欧州大会が始まってからになりそうだ。

さて、チームを引っ張っていたホフマンとテュラムが抜けたBMGだが、チームの再構築には時間掛かりそうである。まず前線があまりに好き勝手やりすぎている。明らかにヴァイグルと板倉が損をしていて勿体無い。チームの為に走れるトップが見つかるまで攻撃、守備面で苦労しそうだなと感じた一戦であった。

 

それでは。

 

【Bundesliga Highlight】23/24ブンデスリーガ 第1節 レバークーゼン×RBライプツィヒ レビュー

見た試合はとりあえずブログに書いていくことにした。レビューの味の濃さはその時々で変わる。

ということで今日はレバークーゼン×ライプツィヒレバークーゼンは俺のTLではブンデスで一番注目を集めているチームかもしれん。あと主力がごっそりいなくなったライプツィヒも見れちゃうお得な試合。

スタメン


去年チームを支えまくったエンクンク、ソボスライ、グヴァルディオルが揃ってプレミアに行き、ライマーまで移籍したライプツィヒだが、開幕してみるとシャビシモンズやオペンダ、シェシュコなど気になる選手を集めているのでさすがである。それにバウムガルトナーを補強しているあたりちゃっかりしている。

一方、ブンデスの中でも一番ロジカルにチームを育てているシャビ・アロンソレバークーゼンディアビ、バッカーの主力級は放出しているものの、ジャカとホフマンという30歳越えの2人を補強しており、ガチ感が伝わってくる。そしてこちらもグリマルドをフリーで獲得しているあたりちゃっかりしている。

 

 

段差を作って前進。やり直し役も忘れない。

レバークーゼンの保持は陣形のまま3-2-5。CBがボールを持った時に基本的には中央3レーンが降りてスペースと段差を作って前進する。つまりレイオフを使っての前進が上手い。ジャカとパラシオスの二人が横や縦移動したりするとすかさず、ヴィルツ、ホフマンのシャドーが降りてきてパスコースを作る。ボニフェイスが降りてくる時もある。その時はヴィルツ、ホフマンがきちんとライン間に入っていく。二人はライン間にいましょうねというルールみたい。WBはこの中盤上下動には関わらずヴィルツ、ホフマンにボールが入った時にワイドでの待受役。SBをピン留めしていると言ってもいい。

シャドー、ボランチの縦関係で前進していくのは去年のフランクフルトに似ているような。鎌田とゲッツェの関係性。

そしてシャドーに入ったけど前を向けなかったり、WBからのやり直し役をHVがしている。で、これはボールが奪われたときにもWB裏を狙いたいライプツィヒの防波堤としても効きまくっていた。特に裏に抜けたいヴェルナーはコスヌに芽を摘まれまくっていた。

ちなみにヴィルツは左右関係なくボールに絡んでいい人、ホフマンは右だけの人なので、必然的に攻撃は右からが多くなる。フリンポンの存在も大きいんだろう。結果的にライプツィヒの攻撃も左起点が多かったように思う。

 

ライプツィヒの保持はレッドブル印の4-2-2-2。ドルトムントのようにボランチが降りてきて、3バックを作ることは意地でもしなかった。そういう時はGKが関わる。
ライプツィヒはヴェルナーとシャビシモンズのトップ下2人の特徴で攻撃に左右差ができる。開いて中央にスペースを作りたいシャビシモンズと、ダニオルモと入れ替わるように前に出たいヴェルナー。

ただ、ライプツィヒレバークーゼンのプレッシングに苦労する。ライプツィヒは最終ラインが横に広がって、SBから斜めに指したい様子。ただ、レバークーゼンの陣形の方が5枚で広がっているので、そのままWBが寄せにいけてしまう。中央は3トップが待っているし、むりくり斜めに刺そうとしてもパスコースがSBからは内側にしかないのでHVの餌食になっていた。そんなんでレバークーゼンの先制点はプレッシングから。

 

プレッシングに対してライプツィヒは徐々に右サイドから解決を図る。ずっと裏を狙う左のヴェルナーに対して、SB位置に降りて時間を確保する右のシャビシモンズのおかげ。レバークーゼンのWBに対して、SBとシャビシモンズで数的優位を作っているから。時間ができるとボランチ含め各々が裏に走りだすのはレッドブル味がある。そうして無理やり感はあるけどコーナーから得点。困ったときのセットプレーである。前半2-1。

 

ライプツィヒの明日はどこだ

後半。レバークーゼンのキックオフがゴリゴリにデザインされてて笑った。2人を残して全員走って、左を突撃するボニフェイス。ファウルでした。

ライプツィヒは後半に入って、あまりボール保持に拘らないように。DFが捕まっているなら裏を狙えばいいじゃないと前に蹴っ飛ばしていた。プレスがかからない場面ではシュラーガーがCBの列まで降りるようになっていて、3バックを形成。その分ラウムをWGの位置まであげて、3-2-5の形を作っていた。かと言って劇的に攻撃が変わるわけでもなく、ヴェルナーは必死に走って、ダニオルモはキープしようとしていたけれど、レバークーゼンの守備に対し前を向けず。

むしろ後半になってもプレッシングに行っても奪いきれないことの方がレバークーゼンペースを作っていた。で、コスヌが今日何度目かというデュエルに勝ち、フリンポンの速さとヴィルツのフィニッシュで3点目。

セットプレーでライプツィヒが2点目を挙げたことは書いておこう。困ったときのセットプレー。そして60分過ぎの交代から3バックにしてポウルセン、カンプル、フォルスベリを入れてくる変更は古典的ライプツィヒ味があってよかった。後半終盤だからってものあるかと思うけど素直に効いていた。でもこれが本線ではないんでしょうな。

 

おわりに

やっぱりソボスライとエンクンクがいなくなったことがファイナルサードでの解決力を落としているのは事実。ダニオルモが孤軍奮闘していた。シャビシモンズは良さそうだけどローンやし。それにヴェルナーの使い方に苦心してそうなローゼ。様子を見ていきましょう。

レバークーゼンブンデスでも屈指のデザインされているチームになっていた。それにホフマンとヴィルツのシャドーが反則級。降りてもよし、流れてもよし、抜け出しておよしと全部できる人が全部に絡めるように設計されているからそりゃ強い。ヴィルツは年々プレーエリアが広がっている。もうちょっと下位チームと当たった時どうなるか、またベンチには役割が変わってしまう選手が多いのはちょっと気になるところ。

 

それでは。