yoruの記録

雑記ブログに見せかけてほとんどサッカー(Liverpool,Dortmund)の話。

【マッチプレビュー】 さて、ダービーですが。〜エバートン×リバプール 20/21プレミアリーグ第5節〜

こんばんは、yoruです。ちょっと私用が忙しく間が空いてしまいました。お元気ですか。

 

ということで今回は代表マッチウィーク後に控えたプレミアリーグ第4節、エバートンリバプールマージーサイドダービープレビューを書いていきます。というのも前節、ヴィラ戦のレビューは忙しくて書けないなって思ってたら書く意欲すら失ったので、ここで簡単に前節のレビューみたいなことも書いちゃおう作戦です。

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前節までを振り返ろう

 まずはエバートンから。『今年は行けるぞ』からの気付いたらさして話題にならない順位にいるのがお馴染みとなっていたエバートン。『今年もかぁ』なんて思ってたら、4試合終わって唯一の全勝チームと、めちゃめちゃ話題の中心となっている今季。今夏の補強組のアラン、ドゥクレが加わった中盤はお手本のような働きっぷり。ボールを奪って、ボールを回す。ほぼほぼ100点の出来なのでは。そこにさらにハメス・ロドリゲスという一人で攻撃回せちゃう王様が来たことで、前線及びSBの攻撃が躍動。ハメスからリシャーリソンへのサイドチェンジは美しすぎるので一生サイドチェンジしてて欲しい。そして何よりこの中盤〜前線の組み立てが上手くいっている影響を受けているのが、今まで走り回って真ん中以外でも仕事をしなければいけなかったトップのキャルバート=ルーウィン。自分の仕事が『点を取る』というシンプルになった事で、真ん中に留まれるようになり得点能力が開花。堂々の得点ランキング1位である。

 不安点はCB及びGKの守備なのかな。これまでの試合は大方自分たちがボール保持できたこともあってハメスが躍動していたけれど、ボールを持たれたときに我慢できるかどうかは不安なところ。GK補強の噂も出てたぐらいだし。ブライトン戦の一失点目もピックフォードあれ?って感じだったしね。ボールを持たれて殴られ続けると流石に我慢できない感じ。

 

 ということで対するリバプール。リアルタイムで見ていたものの4-1で折り返した前半でやるせなさと睡魔に負け、朝、目をを覚ましてスマホ見たら7-2という起き上がる気力さえも失うスコアになっていた嘘みたいなホントの話。

 この結果になったことについてはまず、ヴィラが素晴らしかったという事に触れる必要がある。バークリーが加わり、なんか気づいたらスコットランド代表に、ブラジル代表、イングランド代表と列強の代表選手が中盤に揃ってたアストン・ヴィラ。攻撃時はバークリーがトップ下の4-2-3-1で左のグリーリッシュとバークリー、そこにトップのワトキンスも左に流れてきてリバプールの右サイドを粉砕。守備時もカウンターの時のバークリーやグリーリッシュのキープ力、ドリブル力でリバプールのプレスが剥がされ、思いっきり4バックが晒される形が何度も。そりゃオフサイド取れないよっていう。ということでアストン・ヴィラの方が上でした。三連勝するよそりゃ。強いね。で終わらせてはいけないのがチャンピオンの務め。しっかり反省ポイントを探していきましょう。

 まずアリソンの離脱。痛いよ。これは。アドリアンでもシュートストップという点に関してはまずまずの実力はあるんだけど、やっぱり足下の技術は差がはっきり見えてしまう。CBもそれが不安だったのか、GKを含めたビルドアップの回数も少なかったように見えたし。まあヴィラがそこまで前からこなかったというのもあるけど。んでアリソンは4週間から6週間の離脱となりました。日程的にはシティ戦に戻ってきてくれれば万歳って感じかな。

 んで散々言われている最終ラインのミス。特にアーノルドとゴメスの右サイド。この試合はまずアーノルドの戻りが遅かった印象。開いたポジションを埋めない、カバーに戻らない。そりゃグリーリッシュに突かれちゃうよ。んでゴメス。ゴメスに関しては元々足が速いってのが武器です。んで裏に出されてもその速さでなんとかできちゃうのが良いのか悪いのか。最近はその癖も読まれてきて切り替えさせて抜かれる場面が増えてきたって感じ。最終ライン全体に関してですけど、オフサイドも取れたら取るって感じ。あんまり人を見てないのか、見れてないのかは分からない。基本身体能力で追いついて(追いつけちゃって)奪うがルールなのかと。というか中盤でもっとプレッシャーがかかってないといけないんだと思う。4バック晒された時点でもうしょうがないというか。

 個人的には最終ラインはもちろんクオリティの面でダメだったんだけど、構造的という戦術的に問題があるなと思ったのは中盤の3枚で。この試合、守備は酷かったんだけど、それ以上にビルドアップが酷くて。ボールは持ってるのに全然効果的な崩しが見られない、再現性がない攻撃のオンパレード。

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 リバプールがボールを持ったときの動きは5レーンをお手本のようにきっちり使って、SB、WG、IHが旋回しながらチャンネルを狙うってのが基本。そこにフィルミーノがアイディアマンとして関わってくるのが狙い。特に左サイドはこの動きが顕著で、それは旋回してポジションを入れ替えても守備時に耐え切れる、時間を使わせる守備ができるマネ、ワイナルドゥム、ロバートソンが揃ってるから。リバプールファンじゃない方でもこの3人は”THE Liverpoolの選手”って感じじゃないですかね。豊富な運動量と献身性。

 んで一方、右サイドはというとあまり入れ替わるってことはしなくて、サラーなんかは単機で突っ込んで行けるし、アーノルドも浅い位置でもクロスで仕事できちゃうし。組織というよりは個で崩すことが多いサイド。そこに今季はナビ・ケイタがスタメンで出るようになって、右サイドでも旋回してチャンネルを狙う動きが増加。それにケイタ自身、ドリブルでチャンネル狙えたりするのでガンガン前に残るように。ただ、その弊害として攻撃が終わった後にケイタが前線に残り、サラーは外側に開きor内側に自分も入っていき、アーノルドが一人残されるという場面が目立つように。つまりリスクヘッジがうまくいっていない状況が多発。

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 ヴィラ戦では左サイドのジョッタもハーフレーンにずっと位置することが多くうまく旋回できない、右サイドはケイタ、サラーが内側に入ってくるから守備もギュッと絞り、結果的に狭いスペースでサッカーをすることに。そりゃそれだけ狭かったらフィルミーノもボール収まらないよ。

 

 長々と書きましたが、要するに立つべきところに選手が立っていない状況。んで個人的にはケイタがその中心となってしまっているのかなと。ワイナルドゥムと被ることも多いし。いろんな選手と関わることが多い中盤だからこそ弊害がいろんなところで出てきてしまっている。もちろん、攻撃面での活性化、新たな攻撃パターンってのも出てきてるんですけど、この試合では収支はマイナスでしたよと。以前はケイタはできてたかと言われると「いや、そうでもないよ」と言う感じなので成長してもらいたいところ。伸びしろです。んでお手本にすべきはヘンダーソンで。精神的にも守備的にも、やっぱりまだ右サイドはこの人いないと守備崩壊するんだなって感じ。

 

ということで書きすぎました。ヴィラ戦のレビューでした。あ、サラーはさすがです。エースが得点し続けてるってのは重要だと思います。

直近の対戦成績

ということでマージーサイドダービーの予習を。

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 直近6戦はこんな感じ。(Who's Scored より)FACってのはFAカップのこと。 というかエバートンに対しては今のところ2011年から無敗。引き分けも多いイメージだけど。

 

ただ、エバートンリバプールというクラブで見るとリバプール優勢なんだけども、クロップとアンチェロッティという目で見るとそうでもなかったり。

まず13/14 CLでのドルトムント対レアル。この前年にレヴァンドフスキの4点で粉砕されたレアルは監督がモウリーニョからアンチェロッティに変わり、2戦合計3-2でアンチェロッティの勝ち。

次に対戦したのは記憶に新しいリバプールナポリ。2年連続でCLのグループステージでぶつかり、4戦やって1勝1分2敗と負け越し。とにかく4-4-2で守るナポリの守備が凄まじいほどに硬く、その上インシーニェ、メルテンスのカウンターが鋭い。またビルドアップもサラーの背後をとってライン間に横から侵入、サイドチェンジを挟んでファンダイクを引きずり出し、折り返して仕留めるという対リバプールのお手本を見せており、そのせいですっかりリバプールナポリに大して苦手意識が植え付けられてしまった。

そして去年の年末にアンチェロッティイングランドにやってきて、アンチェロッティエバートンとは今回が3回目の対戦となる。1回目はリバプールが主力を除いたカップ戦、二回目はコロナ中断明け初戦だったため、なんだかんだ言って正面から真っ向勝負することになるのは初めてだったりする。ちなみにその2戦、どちらも南野がスタメンだったりする。

怪我人情報など

※試合前まで更新します。

Everton

ブライトン戦欠場のアラン、アンドレ・ゴメスは出場可。

ジョンジョ・ケニーは足首の問題、グバミンはアキレス腱、ジェンクトスンは前十字靭帯、ホールゲイトはつま先、ブランスウェイトは足首で欠場

一番問題のリシャルリソンはギリギリ戻ってくるっぽい。

Liverpool

ヘンダーソンマティプは出場可。シャキリ、チアゴもコロナから復帰。トレーニングに参加してます。

チェンバレン、アリソンは相変わらず怪我。

マネはコロナ復活して間に合いそうな感じ。

そしたらケイタがコロナにかかりました。

予想フォーメーション・展望

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 ということで。ざっと並べてみましたが、エバートンはこれまでと同じ4-3-3で来るんじゃないかと。ここまで好調なのにわざわざ4-4-2で守りに来るとはちょっと思えないからね。4-1-4-1で我慢して、そのあとのカウンターで一刺し出来るほどのカウンター精度とリバプールの被カウンターの脆さがありますので。(涙)んで、ボール保持に関しても、ハメスが左に寄ってくる形から数的優位をサイドで作り、裏抜けって形はこれまでのリバプールには刺さる。キャルバート=ルーウィンが降りて来ずに我慢してトライアングルの頂点であり続けることが条件でしょうか。

 

 一方のリバプールはまずCBはマティプです。DFラインのミスは人を変えて対応です。それと上背に関してはゴメスよりマティプなので好調のDCLを止めるためにも頑張っていただきたい。んで中盤ですが、この試合のキーマンとなりそうなヘンダーソンはやはり右IHで使いたい。バランスを取りながら出るところは出る、引くところは引く、というリバプールの旗印になれるのはこの人しかいません。んで左側でちょっと意向が見えると思うんですけど、ボールをなるべく持って戦いたいのでチアゴ。引いて守る時に若干の怪しさがあるエバートン相手にはうってつけじゃないでしょうか。

 あ、それとファビーニョ、フィルミーノのブラジル組はイングランドに帰ってくるのが試合の2日前とか結構ギリギリなんで、ヘンダーソンがアンカー、左ワイナルドゥム、右チアゴってのも普通にあると思います。てかこっちの方がありそう。ヘンダーソンのアンカーはビルドアップの時若干詰まることもあるんだけど、まあマティプならボール出せるし。なんならフィルミーノのところミナミーノもありそう。

リバプールの今季の守備の脆さは個人的には人の問題だと思っているので、スタメンをいくらか入れ替えれば解決するんではないかと。戦術的に今まで出来てた人が出来なくなってるというよりかは、そもそも出来てない人だったので。ただ入れ替えられないポジション(ファンダイク、アーノルド等)もあって勤続疲労が心配。

試合と通して、気を付けたいのはボールの失い方とその後のリスクケア、そしてエバートンがボールを持った時に自由に動き回るハメスをどうするかという点。基本的にリバプールはボールの奪いどころは決めていても、フリーで動き回る人に対してはその都度マークを受け渡してくので、そのギャップを突かれないようにしたい。特にファンダイクの視界の正面でファンダイクがピン留めされる時の背後は弱点になっているので、そこのカバーをアンカーもしくはCBがするかというポイントは決めておきたいところ。理想はハメスにボールが渡る前に囲む、そうして焦れてハメスがブロックの外側でボールを持ってくれれば、ファンダイクとマティプのCBであればDCLはそこまで怖くない。むしろバランスが崩れてカウンターが決まりやすくなるし。

 

 

ということでこのタイミングでのマージーサイドダービー。個人的には中盤3枚同士のマッチアップ、そこに加わってくるフィルミーノが鍵だと思っております。楽しみに待ちましょう。

それでは。