Look Back Bundesliga 21/22 〜Match Week 6〜
こんばんは、yoruです。
ちょっと久しぶりのブンデス全試合レビュー、頑張って書いていこう!
- グロイター・ヒュルト 1-3 バイエルン
- ライプツィヒ 6-0 ヘルタ•ベルリン
- フランクフルト1-1 ケルン
- レバークーゼン 1-0 マインツ
- ウニオン・ベルリン 1-0 ビーレフェルト
- ホッフェンハイム 3-1 ヴォルフスブルク
- ボルシアMG 1-0 ドルトムント
- ボーフム 0-0 シュツットガルト
- フライブルク 3-0 アウクスブルク
グロイター・ヒュルト 1-3 バイエルン
グロイター・ヒュルト:イッテン 87'
バイエルン:ミュラー 10'、キミッヒ 31'、グリースベック 68'(OG)
主審:ロベルト・シュレーダー
好調らしさ、未勝利らしさ
前節は7得点するなど、らしさが板についてきたナーゲルスマンのバイエルン。対するはここまで未勝利と対照的な結果となっている昇格組のグロイター・ヒュルトである。この試合でも未勝利ならではというか、チームの形がハッキリと決まってないのであろう今季5個目のフォーメーションとなる433でスタート。ただこの陣形が偶然なのか必然なのかバイエルンの形にはまる。
というのもこの試合、バイエルンは攻撃時にリュカ、ウパメカノ、ズーレの3バックとなり、デイビスとパヴァールがWBとして幅取り役に。ビルドアップは3バックと2ボランチで行い、サネとミュラーがシャドーとなる最近流行の(もう最近でもないか)3-2-5で攻撃を組み立てていく。そんな3-2のビルドアップにグロイターヒュルトは前からプレスを敢行。3トップが3バック正面から正面から当たりに行けることでバイエルンはスムーズにボールを運べず。3-3のライン間は使わせないような守備でバイエルンを外回りにさせたり、時には前から奪えることも。
ただその状況を打開できる地力を持っているのがバイエルン。その中でも目立ったのは好調のサネ。相手の3センターの脇、結構深いところまで降りてきてボールを預かり、ドリブルで運ぶことで3-3のラインを超える。ラインを超えスピードに乗せてしまうと、WBに控えるデイビスが活きてくる。1点目はグロイターヒュルトがプレスで潰したがシュートで終われず、サネが運び、デイビスと繋いでミュラーが締め。バイエルンはボール前に入ってくる人数の掛け方とスペースの分け合い方が非常にうまい。
一点取った後はキミッヒやゴレツカが最終ラインに加わることで、プレスの基準点をずらしつつ3バックのサイドを押し上げることでハーフレーンから敵陣に侵入。バイエルンが押し込む時間が続く。そうなると急に未整備感が出てきてしまったグロイターヒュルトの守備。押し込み切ったところでキミッヒがミドルを決めて2点差で前半を終える。
後半すぐにカウンター対応で一人少なくなったバイエルン。パヴァールは軽率なスライディングだった思う。ただ、その後もなんだか平然と攻撃するバイエルンはちょっとおかしい。10人でのサッカーも練習しているような雰囲気だった。全員のレーン、ラインの移動とそれに耐えうる強度が凄まじい。特にキミッヒ、ゴレツカ、ミュラーは一人何役でもできます!みたいな選手。そんなバイエルン相手にグロイターヒュルトは有効な攻め手を見つけれず。体力も落ちていく。ようやく87分に思い切って入れたクロスが繋がり一点返すもここで試合終了。バイエルンは連勝継続。グロイターヒュルトはまたしても初勝利お預けとなってしまった。
ライプツィヒ 6-0 ヘルタ•ベルリン
ライプツィヒ:エンクンク16'、70'、ポウルセン23'、ムキエレ 45+3'、フォルスベリ60'(P)、ハイダラ 77'
主審:サシャ・シュテーゲマン
システムとメンバー変更で見えた光明
前任者ナーゲルスマンが植え付けたボール保持の戦い方を維持していくのか、それともレッドブルグループらしいストーミングサッカーに回帰していくのか、その間で揺れ続けているように見える今期のライプツィヒ。新加入のアンドレシルバの使い方もイマイチ決まらず、6試合でチーム12得点は優勝を目指すには物足らない数字だろう。
そんなライプツィヒはこの試合3バックでスタート。かつ1トップにはポウルセンがスタメンに。まず効果が見えたのは3バックにしたことによる守備の安定化。同じ3-4-3でスタートしたヘルタに対して明確なマークマンが存在できる噛み合わせで、こうなると前からのプレスもハマる。結果的にボールを保持するライプツィヒと引いて守るヘルタの構図が出来上がる。
これまではボールを持たされた時に誰に、どうボールを回していくかというルールが曖昧でただ回していただけのライプツィヒであったが、この試合ではポウルセンという明確なターゲットが。ワントップの位置からCBがパスを出しやすい位置に顔を出し、ヘルタのブロックの内側に起点を作っていく。そうしてできた最終ラインのスペースに飛び込むのは好調のエンクンクである。1点目はCBのパスをポウルセンが華麗にスルーし、抜け出したエンクンクが決める。
またポウルセンが降りてボールを受けることでヘルタのファウルが多くなり、セットプレーの回数も以前と比べて増加。アンヘリーノ、フォルスベリといった優秀なキッカーがいるライプツィヒはこのセットプレーも無駄にせず、追加点を奪っていく。エンクンクってフリーキックも蹴れるんだね。
結果的に終わってみれば6得点と大勝となったライプツィヒ。ヘルタのシュートも4本に押さえ内容的にも完勝と言っていいだろう。システム変更とポウルセンの起用でこれから調子を上げていけるか注目である。
フランクフルト1-1 ケルン
フランクフルト:ボレ 45+6'
ケルン:スキリ 14'
主審:マーティン・ペーターゼン
」
調整中につき勝利はお預け
新加入ハウゲの調子が悪くないことはいいことだが、3バックにするのか、4バックにするのか、アンドレシルバがいなくなった後も同じタスクをFWに求めるのか、鎌田のアイディアを引き出すのか、コスティッチを使うのか、守備から流れを持っていくのか、昨年そのあたりのバランスが取れていたところが悪くなってしまい、攻撃にも守備にもあともう一つ強みを出せないのが今季のフランクフルト。ただそこまで悲観していないグラスナーによれば調整中といったところなんだろう。現にスタメンは固定されておらず、コロコロと変わる。この試合ではラマースとボレの2トップで始めた。
2トップにして中盤を省略しがちなフランクフルトとケルンの対戦はどちらがアバウトなボールを収めゴールまで迎えるかという勝負になってくる。で、先に結果が出たのはケルン。コーナーキックからスキリが決める。モデストを筆頭としたフィジカルで戦えるCFを揃えているケルンの方がやはりサッカーへの慣れのようなものを感じる。2列目もCFをサポートする走りは決してサボらないし。
押し込む展開になってしまうと個人での高いが必要となってしまうフランクフルト。ハウゲのドリブルや、コスティッチの突破がないとゴールにはなかなか迫れない。ここは怪我人が続出してるSBの不在が大きいんだろう。特にレンツは内外使い分けてコスティッチをサポートする走りができていたので不在は痛い。
となるとゴールに迫れるのは相手が引き込んでいないときなので、つまりカウンターである。前半終了間際にカウンターをカウンターで返され、さらにカウンターを返す展開になってフランクフルトが同点に追いつく。スペースがあるとハウゲが運べるし、コスティッチのクロスも活きるし、2トップにした恩恵を受けることができるという良いことづくし。
後半になってからはお互いCBが奮闘。サッカー自体は前半とそう変更はないが、CFがボールを収められないとゴールまでには結びつかない。またお互い点を決めたいのにいい形じゃないとGKが大体止めちゃうというのも今季のブンデスの特徴だと思う。ということでフランクフルトは鎌田を投入してライン間を使ったりチャンネルを使おうとするものの、なかなかいい形でボールが運べなかったり、鎌田がシュートを枠内に飛ばせなかったり。結果的にまたしても1-1 の引き分けに。調整はもう少し続きそうだ。
レバークーゼン 1-0 マインツ
レバークーゼン:ヴィルツ 62'
プロスペクトを絡ませられるか
怪我人やEURO組のコンディションも上がってきており、満足なメンバーを揃えることができているレバークーゼン。マインツはこの日も5-3-2でブロックを作りながら、ロングボールでカウンターを狙うので、レバークーゼンがボールを持つという展開になる。
レバークーゼンの攻撃はサイドを絡めながら。SBが運びながらボランチがそこにアイディアを出しに絡んでいくというのがビルドアップの仕方である。押し込んでからもサイドでSHとSBがワイドレーンとハーフレーンに立ちながら崩していく。ここにもう一人っていうのはあまり見られないので、2人で崩して中の枚数を多くするというのが狙いなのだろう。ただこの日はサイドから内側に入れるボールがマインツに引っかかる。マインツも5バックがほぼペナ幅に収まり、外を消すというよりそのあとの内側を使わせないというような守備の仕方であった。だからこそうちに絞ったバッカーのミドルはいい狙いを持ったシュートだったように思う。ゼントナーがナイスセーブだったけど。
奪ってからのマインツは狙いをSBが出ている背後としてそこにCFを動かしてロングボールでキープを狙うというのが基本的なパターンとなる。特にフリンポン側をよく狙っていた。んでキープまではうまくいっていたんじゃないかな。ただサイドに流れた故にゴールまでの距離が遠くなってしまい、ゴールまでは持っていけず。レバークーゼンが内側使おうとしたところを狙うショートカウンターの方が決まっていた。
後半になるとレバークーゼンがロングボールを増やすように。これによってマインツのライン間が開き始める。となるとトップ下のヴィルツのスペースが増え、ボールに絡んでいけるように。結果、左サイドで運んでいき、前半使えなかったヴィルツが真ん中で受け、右サイドに展開。マインツを左右に振ったところでさらにヴィルツがフリンポンとのワンツーでフリーになり先制。ワンダーボーイが最年少記録となるブンデス10ゴール目でスコアを動かした。
マインツは先制されるとサッカーが厳しくなってくる。結果的に増えたのはレバークーゼンのカウンターのチャンス。決めることはできなかったものの1-0で勝利し上位をキープした。
ウニオン・ベルリン 1-0 ビーレフェルト
ウニオン・ベルリン:ベーレンス 88'
主審:マルコ・フリッツ
新プランの実験は劇的な結末に
前節ドルトムント対策として2ボランチとトップ下を置いた5-3-1-2を実装してきたのかと思ったら、この試合でも5-3-1-2を採用。どうやら対ドルトムント専用というわけではなくBプランとして実験中のようだ。
特徴としてまず挙げられるのは守備のところ。ハーフラインから下げっていくボールに対しては追うようにプレスをかける部分は変わらないが、ブロックは3-4-3で形成。5-3-2の時では3センターが気合でスライドしていた部分を4枚並べることで負担を軽減するということが狙いっぽい。それでも中盤に負担がかかった時はクルーゼが一列降りて埋める。この辺りはだいぶオーガナイズされていた。
そしてこの形を採用するのはボールを持った時にどうするかという課題を解決するためのようなものに見える。クルーゼとアウォニィの2トップで解決していた部分にさらにフォクルザマーを入れてクルーゼが降りてきても中の人数を担保。クルーゼが中央に降りてくることでWBが押し上げられ中のターゲット二人にクロスを送るというのが基本形。またアウォニィがサイドに流れてボールを引き出しクロスをあげるという形も見られた。さすがにアウォニィと競り勝てるSBはなかなか居ないので、これは結構効果的。もちろん中にはクルーゼが飛び込んでくる。
ただこのような相手でもなかなか失点しないのが今季のビーレフェルトの強かさというか残留した意地のような部分なのだろう。得点が3だけだし、勝ちもまだ無いんだけれども失点も5というのが攻撃を改善できればと期待できる内容にしている。この試合でもシュートブロックの反応は速いし、GKのオルテガも流石の出来。地味にオルテガのキックとクロスのフィジカルでウニオンは毎回攻撃を自陣から作っていかなければならないってのも効いていた。油断すると3CBにハメに行く前プレに引っかかるし。
拮抗した展開で迎えた終了間際。劇的な結末に。オルテガのゴールキックを弾き返したウニオンはそこから前線の3人だけでゴールまで向かう。全部が難しいパス、シュートだったが見事に決めて見せた。これはウニオンを褒めるしかない。ビーレフェルトはここまで抑えていただけに悔しい結末となった。
ホッフェンハイム 3-1 ヴォルフスブルク
ホッフェンハイム:クラマリッチ 45+2'、バウムガルトナー 73'、カデジャーベク 81'
ヴォルフスブルク:バク 25'
主審:ダニエル・シーベルト
循環を止められ初黒星
ここまで無敗と好調のヴォルフスブルク。その要因は質の高い攻撃をし続けられるサイドアタッカーを中心とした攻撃陣と、攻撃を完結させられることからくる守備の良さである。ただこの試合ホッフェンハイムにその好循環を止められる結果に。
ホッフェンハイムは守備時には4-4-2でブロックを組み、CBからボランチを消しつつサイドに誘導。中央はペナルティ幅でソリッドに組むことで消し、サイドにボールが行っても縦しか行かせずに詰まらせてとる。なかなかトップのベグホルストまでボールを届けることができない。ただ、そのあとからミドルを積極的に打っていくという判断の転換は速かった。そうすることでセットした状況から守備をすることができる。守備がきちんとできればヴォルフスブルクにカウンターのチャンスが。先制点はサイドで取ったところから斜めに走り込んだバクが見事にミドルを決めた。
しかしそのあとはホッフェンハイムがビルドアップも改善。GKを使ってサイドを変えつつプレスを抜けていく。またいつもはきっちり前線でレーンを埋めて、その間でクラマリッチが変化を加えていくというのがホッフェンハイムの形だが、この試合はヴォルフスブルクが前から出てくるということもあって、プレスを抜けた後は早くシンプルにゴールまで持っていく場面が目立つ。SBも内側に入るよりはそのまま縦に走ることが多かったように思う。同点のきっかけとなったのは左SBのラウムが2回のワンツーで一気にサイドの奥まで運び得たコーナーキックから。コーナーキックではニアに走り込んでおいてファーサイドのクラマリッチが押し込む。
後半になると徐々にホッフェンハイムがボールを持つ展開に。押し込めるとなるとホッフェンハイムの特徴であるレーンを移動しながら裏に走る攻撃が目立ってくる。逆転弾も相手陣内に押し込んだ上で、右SBのカデジャーベクが抜け出し、折り返しをバウムガルトナーが決めた。しっかりレーンが埋められている上にバウムガルトナーが外でも中でもこなせちゃうので、SBが裏に抜けられた時の対応が難しい。
追いつきたいヴォルフスブルクだが、返ってホッフェンハイムのカウンターを誘発する結果に。セットプレーからカデジャーベクが決めて勝負あり。初黒星をつけたのはホッフェンハイムであった。
ボルシアMG 1-0 ドルトムント
ボルシアMG:ザカリア 37'
主審:デニス・アイテキン
飛車角落ちでも明確なプランは示せず
ロイスとハーランドが不在というドルトムントからすれば飛車角落ちで挑むことになったこの試合はムココとマレンを2トップとした3-5-2でスタート。ドルトムントファンとしては怪我がちなロイスと今後も怪我や過密日程でいなくなることがありそうなハーランドの2人を欠いた状態のサッカーを提示して欲しいところではある。
3-4-3で前からプレスをかけにくるボルシアMGに対して、いかに3センターが3バックをサポートしつつビルドアップできるかというところが重要である。ただなかなかボールを前に入れることができない。ポングラチッチにはある程度持たせて、アカンジとフンメルスには縦パスを入れさせないようにというルールでプレッシャーをかけてきていたボルシアMGであった。
またシンプルに前にターゲットマンがいないというのもドルトムント的には痛手。結局献身的に上下動してくれるベリンガムしか相手のマークを外す方法がなく、簡単な攻撃に終始。時間が経つにつれてボルシアMGがボールを持つ時間が増えていった。
ボールを持ったボルシアMGはビルドアップ時にはサイドに振って押し込んでいくものの、ファイナルサードでは幅を使わず中央に人数をかけゴールに迫っていく。シュートまで行く回数はそこまで多くないものの、中央でボールを失うのですぐプレスを掛ければ、外に逃げられることがなくまた奪い返せる。執拗に中央攻撃したのは攻撃のためというより、すぐボールを奪うため、ドルトムントの中央にストレスをかけ続けるためなんだと思う。結果的に中央を押し続けた結果、確かにゴリゴリ行けそうなザカリアが先制点を決め、その後ダフードが軽率に二枚目のイエローをもらい退場。
後半は一人足りなくなったドルトムントが当然、最後にも「あーもう一人いればなー」みたいな攻撃を繰り返しそのまま終了。ヴォルフが唯一二人分くらいの働きを見せていたが報われず。丁寧に守り切り、カウンターを狙っていたボルシアMGが勝利を収めた。
ボーフム 0-0 シュツットガルト
執筆中!
フライブルク 3-0 アウクスブルク
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